このページのつづきは続アカメ日記-2010のほうに書いていきます。宜しくお願いします。2010.4.12

 
 アカメの生態や釣りにまつわる話題を日記風に書きます。


お願い2008.7.24

 アカメに標識をつけて放流する。その後、誰かが再捕しデータを報告すると移動・成長の情報が得られます。たくさんの再捕によるデータが集まってくると産卵場所の推定やさらに詳しい生態が判るかもしれません。標識放流調査は再捕とそのデータの集積がカギです。

 タグの色は発見しやすい黄色のチューブ状のものです。これには記号や番号がつけられています。この記号と番号でいつ・どこで・誰が・どういうサイズのアカメを放流したものかが判ります。

 ◎アカメを捕獲してタグを付け放流する。

 ●アカメを浦戸湾内で釣られたらストリンガーに繋いで事務局長の上杉までご連絡ください。上杉携帯:090-1577-9802。タグを打たさせていただきます。

 ◎タグの付いたアカメを釣られた方は

 ●アカメと自然を豊かにする会の長野、電話0887-34-3385、携帯 090-1577-7449、 上杉、090-1577-9802まで至急ご連絡ください。その際出来れば大切に扱いながらストリンガーに繋いで生かしておいて下されば私たちが駆けつけます。

 ●ストリンガーの用意が無く留めておけない場合は、急いでタグの記号・番号とサイズ(全長と体長)を計測、記録してから再訪流して下されば最高です。その後でアカメと自然を豊かにする会にご連絡ください。

 ●エラなどが傷つきリリースしても死ぬことが予想される場合もあります。その際はキープしてできればそのアカメをすべて寄贈していただければありがたいです。年齢形質の格部位を保存し年齢査定の調査に使います。また内臓からアカメの餌、雌雄など可能な限りのデータをとります。

 ◎再捕の連絡をいただいた方にはアカメと自然を豊かにする会から(豪華)賞品を提供致します。 


浦戸湾のアカメが主役でNHKに出演します
(2009年9月14日)

放送は9月18日(金)午後7:30 「とさ金」です

 アカメと自然を豊かにする会の長野と上杉、浦戸湾を守る会事務局長の田中正晴さんとで8月18日、NHK高知放送局に出向いて浦戸湾のアカメの番組をつくったらどうかと提案しました。浦戸湾の自然の豊かさについての番組をつくることになり集録が開始されました。アカメと自然を豊かにする会の事務局長、上杉一臣さん、会員で標識放流で大活躍の岡田 勝さんたちが取材に協力。アカメが泳いでいる画像が撮りたい、釣りのファイト中の画像が撮りたい、標識放流のシーンが撮りたいと無理難題を要求する記者の期待に2つまでは見事に応えたお二人、夜の夜中まで動き回って応えた、もとい、こたえた(土佐の方言で疲れ果てた)そうです。残念ながらファイト中はカメラがおらずにストリンガーに繋いであったアカメに標識をうって放流するシーンが撮影できたそうです。

 それにしても赤目になったお二人の雄姿を早く見てみたいものですね。


2009年3月24日、川崎さんが浦戸湾で見釣りした大アカメ 09.3.26

 3月24日、午後4時頃に浦戸湾で120センチのアカメが釣り上げられました。と、アカメと自然を豊かにする会事務局長上杉さんから連絡をいただきました。 釣り人は川崎さんという方で、スズキ狙いで釣行したところ、大きな魚影を発見、草魚かと思ったそうですがよく見ると大アカメ。普通に泳いでも背びれが出てしまいそうな浅場。うまいことルアーを食わせることに成功した後に、およそ15分間のファイトの末にキャッチしたそうです。


 

 久しぶりの桂浜水族館 09.3.10

画像上段左:桂浜水族館のアカメ展示水槽。

上段中:飼育担当の堀内さんが餌を与えるシーンの説明をしているところです。

上段右:アカメの餌、冷凍アジ。

下段左:落ちてくる餌に向かうアカメ。

下段右:餌のアジを吸い込む瞬間。

 2009年3月10日、あるテレビの取材があって桂浜水族館へ久しぶりにでかけました。何はともあれ、アカメたちと対面対面と挨拶に行くと、ビックリしました。またも激減しているではありませんか。1メーターオーバーの大アカメも死んでしまっていました。まったく餌を受けつけなかったそうです。合掌。

 


アカメの評価を見直すべき 
2009.2.24掲載

  みなさん、とても素晴らしい研究成果が発表されました。

                          写真左から永井宏樹さん石川晃寛さん

 アカメの生活史についてこれまでの見方を根底から見直さなければならない大発見です。まだ詳しくは書けませんが、一部をここに紹介させてもらいます(著者の了解済)。

 2009年2月19〜20日、高知大学で修士論文・卒業論文の発表会がありました。

 そこで、高知大学院理学研究科自然環境科学専攻生物科学講座の石川晃寛さんから、「アカメがコアマモ場以外での複数の環境下で多数継続して採集できたことなどからアカメの評価を見直すべきであり、アカメは絶滅危惧種ではなく高知県では情報不足種もしくは普通種であると考えられる」と発表されたのです。

 石川さんがおこなった県中部の河川での研究を中心に、2007年度卒業の中村和喜さんが行った東部のある河川での調査でも同様の発見とそれを引き続いた2008年度卒業の永井宏樹さんの研究など、数年前から継続した調査・研究の集大成としての成果なのです。

 アカメの保育場はコアマモ(コアマモは高知県の絶滅危惧種であり県版レッドリストではIB類にランクされている)場であることはこれまでの研究で明らかにされていました。県版レッドリストのとおりコアマモ場は高知県では大変少なく、コアマモ場に強く依存するとされたアカメは、そのため脆弱な種であると考えられてきました。さらにアカメの主な生息域は汽水域であると考えられてきたため脆弱さがさらに強調され、これらのことからアカメが絶滅危急種と位置づけられてきたのです。

 もっとも、県版レッドリストでアカメがIA類とされたのは、ある専門家の思い込みからデータが不当に操作、改竄されたためなのですがここでは触れません。

 今から10年以上前のあるアカメ研究者と私の会話の中で語られたことです。研究者:「コアマモ場以外でアカメの保育場が発見されればそれはアカメ研究の世界ではノーベル賞ものの大発見だ!」少しお酒が入っていたのですが、今回の石川さんの発表はこういうレベルの発表なのです。

 卒業された阪本匡祥さん、中尾光利さん、中村和喜さん、今度卒業される石川晃寛さん、永井宏樹さん、また調査に協力された学生のみなさん、素晴らしい調査研究お疲れ様でした。

 


世界初か、海水域でのアカメ撮影 
2008.10.26日掲載

 10月17日の下の記事で紹介した鹿児島県の宮崎さんから画像が送られてきました。「アカメの国」に掲載の許可をいただきましたのでご紹介します。

 画像のアカメは1メートルほどのサイズだったそうです。

 これまで四万十川で撮影された水中写真やビデオは発表されていますが、海水域でのアカメは見たことも聞いたこともありません。世界初かもしれません。安芸市の磯の近くでの撮影です。

 少し濁りがあったため鮮明ではありませんがアカメとはっきり判別できます。

 宮崎さん、ありがとうございました。

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  宮崎 亘氏 

 高知大学を卒業後、水族館に勤務する傍ら、自然を観察したり、水の生きものの写真を撮っておられます。鹿児島県在住。


2008年10月15日アカメ撮影 
2008.10.17日掲載

 08.10.14、鹿児島の宮崎さんが高知においでました。

 目的はアカメの写真撮影。

 宮崎さんは高知大学の卒業生。学生時代、町田吉彦先生のもと、ニホンカワウソの調査に取り組まれた方です。彼の専門は海藻。海草の研究もやられておりアマモ、コアマモも熱心です。九州のコアマモ状況とアカメのことなどで私とも情報の交換をしています。

 今回はアカメの写真撮影が主目的でおいでました。10年ぶりの高知の変わり様に驚かれたそうです。

 15日に撮影に有望と思われるポイントを紹介しながら見て回りました。雨の後でしたが、濁りもそれほどひどくはなかったので潜ることになりました。かれは撮影は単独潜水の方がやりやすいと話されていたので私は遠慮しました。

 夕方、首尾を聞くと、「潜水をはじめて直ぐに会えました。何と3回もアカメに遭遇することが出来ました」。高知のアカメの多さに改めて驚いたそうです。最初の出会いは50〜60センチのサイズの5匹ほどの群れ。カメラを構えるうちにバッといなくなったそうです。次は1メートルほどの老成魚のような大型。こちらは1回シャッターを切ってから姿を消したそうで、どれも浅場での出会いでした。次も大きかったそうで、2回とも大型は単独だったそうです。最後のアカメは物陰から身体半分ほど見えていて全身が出てから撮影しようと待ちかまえていると、すうっと全身が出たと思ったら瞬間ダッシュして去ったそうです。陸から見ると澄んでいるように見えたのですが、少しの濁りがあり撮影の条件はあまり良くなかったそうですがシャッターは3回切れたそうです。「フィルムですので画像の善し悪しはわかりません」。

 写っていたら画像を提供してくださると約束してくれましたので、送られてきたらここに載せます。お楽しみに。


 9月8日の夜、四万十川で大アカメが釣られました。(2008.9.18)

 2008年9月8日、四万十川をホームグラウンドに活動している、チーム サブマリンのリーダー安光 学さん(アカメと自然を豊かにする会副会長)が 四万十川で123センチの大魚(アカメ)を釣り上げました。

チーム サブマリンの西村卓也さんからお知らせのメールをいただきました。彼のメールです。「彼のメモリアルフィッシュです。 この一匹にたどり着くまでに 13年の年月が掛かりました。

少し感動してしまったので報告します。 こんな 夢のある魚 釣りを絶やしてはイケナイと思います。

夢とロマンのある未来に・・・!」

 

 このミノウオ(大アカメ)は四万十川の遊覧船のお客さんをビックリさせた後、元気で四万十川に帰っていったそうです。チーム サブマリンはアカメを本当に大切にしています。何時の日かさらに大きくなって釣り人の度肝を抜くことでしょう。


 2008年8月14日午後5時50分、岡田 勝さんが何とアカメ狙いでチャイロマルハタを釣りました。8月14日の午後5時50分です。高知大学の町田先生が同定してくださいました。

 チャイロマルハタは南の海の住人だそうですが、時々浦戸湾でも捕獲されるようになっているといいます。私も鹿児島県の種子島でこの魚を釣ったことがあります。これほど大きくはなかったのですが、かかってはじめの暴れ方は尋常ではありませんでした。これほど大きいとなんぼか引いたことでしょう。

 ●全長:全長67センチ。

 ●体長:体長58センチ。

 ●体重:約6キロ。

 画像は上杉一臣さん提供です。


アカメグッズ 
2008.8.15

  アカメを巡る旅のページでもたくさん紹介していますアカメグッズ、紹介してから数年たち、グッズもかなり新しく登場してきているようです。数点紹介してみます。

          

 画像左は下記「求めよ さらば与えられん」で2008年7月20日、「豊かにする会」会員、名古屋の柴山さんがアカメを釣った日、桂浜水族館で入手したアカメグッズです。

 携帯電話などに付けるストラップです。

  画像右側はなんとユニクロで販売していたTシャツだそうで、友人が買ってきてプレゼントしてくれました。「長野さん、こんながは知らんろう」とくださったもので開けてみるなり「おお!」と声がでました。釣りキチ三平の1シーンがプリントされています。四万十川の“潜水艦”です。


求めよ さらば与えられん-2 
2008.8.6

 わがアカメと自然を豊かにする会事務局長 上杉一臣さんが、追い求めていたミノウオをとうとう釣りました。

 苦節3年。

 2008年8月5日、午前5時10分。仕事中の私の携帯が鳴りました。こんな時間に誰からだろうと表示を見ると上杉さん。誰かが大物を釣ったな!この誰か?というところが微妙なところです。

 電話に出ると「やりました。とうとうやりました。・・・」泣いているようです(うそ)。「長野さん、1メートル5センチです!!!」。

 みなさん、上杉さんにもミノウオが釣れるのです。高知の自然はすごいでしょう。三年間、どうしても釣れなかったアカメが今年ははや4尾目。

 よく話をお聞きするとここ数日、あまり寝てないようです。

 この日は高知市内の各報道機関を上杉さんと2人で訪問し、アカメ釣り大会の取材、報道のお願いに廻ることになっていました。ますます寝る時間がなくなるなあと同情したのですが、まあ、自業自得。

 上杉さんの話では、自分が釣った大アカメを標識放流して、一休みしているところへ「タグを打ちに来て」と要請があり、この朝は2尾のアカメを標識放流してくれたそうです。

 マスコミを廻ってから別れる時によく寝て下さいといいますと、「そうしたいのですが・・・」。

 恋の病とアカメの病はお医者様でも草津の湯でも治りゃせぬよ、ちょいなちょいな。


求めよ さらば与えられん 2008.7.22〜7.28

 アカメと自然を豊かにする会の会員、名古屋市の柴山さんが高知のアカメに初挑戦されました。スズキやヒラスズキを中心に釣り人生を送られているそうですが、アカメに魅せられて挑戦を決意され準備を進めてこられました。彼のブログ「ロード・フォー・スズキFISHING」をみるとその意気込みと情熱が伝わります。柴山さんは19日に高知へ到着。四万十川に表敬訪問されその日は四万十市に宿を取り、夜は四万十川でロッドを振ったそうです。翌20日、昼過ぎに高知市に到着、私は仕事が遅れてしまい4時半に桂浜水族館でお会いすることが出来ました。柴山さんは美しい奥様を同伴されての遠征です。

 三人で水族館を巡りました。桂浜水族館といえばアカメ飼育のパイオニア、展示室入り口すぐに大きなアカメ飼育水槽がデンとあります。オオ!と声がでそうになります。アカメたちが整列し目玉をランランと紅く光らせて出迎えてくれるのです。

 会員である飼育員の堀内さんが解説してくださいました。22個体入っているそうですが、岡田さんが5月4日釣って寄贈された、115センチ、24キロの大アカメがひときわ目をひきます。控えめにじっとしているのですが、並んだアカメたちのなかで極めて体高が高いためものすごい存在感があります。柴山さんはアカメとの対面は初めてだそうです。

 

 (画像左側のぼこっとでている体高の高いアカメが115センチ、岡田さん寄贈のアカメです)

  柴山さんとはメールで相談していたのですが、彼はネットなどで調べ上げてタックルを選りすぐっていました。ただ気になったのがルアーでした。彼のメールにはこうありました。「ルアーはスナップの破損を考慮し、フリーノットで直結して使う心算です。ルアーは現在メーカーのオーナーの気質や生き様に魅かれて、オプセル社のルアーしか使って無いので、そのメーカーの128mmと90mmのミノーを使う心算です。」私はここ数年釣りはやっていないのでこのルアーの存在をしりませんでした。気になったのでネットでオプセル社のサイトをさがしのぞいてみました。新しいメーカーのようでした。ここでルアーをみてビックリしました。魚がヒットするとなんとフックが本体からはずれてフリーになる仕様のようです。ラインとフックが直接結ばれたようになるのでした。 オプセル社はこれでパテントをとっているようです。

 リーダーで結んでないとバラバラになりますが、リーダーで取り付けるとルアーの頭部にリーダーが通りますのでバラバラにはなりません。

 素晴らしい。

 私は以前スズキやヒラスズキを釣っていた時。バラシの多さに悩まされたものです。夜も眠れぬ日もありました。大昔、安芸川河口域にスズキ・ヒラスズキがなんぼでもいた時のことですが、午前中数時間で20数回バラしてキープできたのはヒラスズキ1尾という時さえありました。

 いろいろと考えたのですが、バラシの一番の原因はルアー本体と魚体がテコのように働くのではないかと思いました。つまり、フックにかかって暴れる内にフックが作用点、ルアーが支点、魚体が力点になるのではと考えたのです。そこでフックをルアーから取り外して、10センチほどのリーダーをつけそれでルアーと連結し、普段は細いラインでフックを普通のルアーのように括り付けて置けばヒットした時、細いラインが切れてフックはルアー本体からはずれてフリーになると考えてやってみたのです。

 使ってみました。発想はよいと思ったのですが、結果は失敗でした。まともに泳がないのです。

 オプセル社のルアーは魚がヒットするまではごく普通のルアーなのです。柴山さんからお土産ですといただいたルアーの背には私のネーム入りでした。恐縮したことです。いよいよその実物を手にして感心しました。これはバラシが少ないと思ったのです。

  柴山さんは午後八時10分ごろからキャストをはじめました。私は彼の左側に座り込んでいました。20分もたった頃でしょうか。柴山さんの声にならない音声がきこえました。同時にロッドが真横になってドラグが鳴っているのです。

 オオ!!!

 この引きは正しくアカメです。アカメ以外の何ものでもありません。

 私が開発に少し関わったロッド、リップル社のレッドアイスペシャル・スピニングは思ったより強いロッドのようです。

   (撮影:上杉一臣さん)

 「求めよ さらば与えられん」 このことわざは《新約聖書「マタイ伝」から》からのものだそうです。私はキリスト教徒ではありませんし、どの宗教も信じておりません。

 このことわざは、夢を持ちつづけ行動すれば、実現することができるということだと思います。

 柴山さんのブログを拝見して、やらないと出来ないと思ったことでした。

 一年も三年も夢に向かっているあなた、実現は明日です。


どうしたことか!?サバヒー:ミルクフィッシュ(Milkfish)が室戸市で釣れた!!!08.6.6

ハヤシ釣り具店 黒川さん撮影

 2008年5月29日、室戸市吉良川町の傍士漁港で釣り人が見たこともない魚を釣りました。浮きフカセづりで餌はオキアミだったそうです。ハヤシ釣具店に現物がもちこまれたそうで、勤務しているアカメと自然を豊かにする会の事務局長上杉さんが高知大学の町田吉彦教授に写真をメールで送り、同定を依頼したところサバヒーで間違いないということになったそうです。稚魚・幼魚は捕獲例があるそうですが全長90センチの成魚なのでこれは大変珍しく、町田先生も例を知らなかったそうです。町田先生によりますと「本来、体高がもっと高いので栄養不足かもしれません」ということです。最近漁師から海がおかしい、魚が変わったという話しをよく聞きます。また捕れる時期、場所が大きく変わってきたとニュースでみますが、温暖化の現れと見て間違いなさそうです。

 ●サバヒー(虱目魚、学名 Chanos chanosは、ネズミギス目サバヒー亜目サバヒー科サバヒー属に属する魚。身がミルクのように白い色をしていることから、英語ではミルクフィッシュ(Milkfish)と呼ばれています。

 特徴

 サバヒーは主にインド洋から西太平洋の熱帯及び亜熱帯水域に広く生息している。形態的には、ニシンやイワシの仲間に比較的近い。成魚の体長は通常1m前後であるが、自然の状態では最大1.7mほど(寿命約20年)にまで達するものも中にはある(養殖の場合はそれよりもかなり小ぶりであり、通常30〜40cm程度で出荷している)。スリムな体型で尾鰭の切れ込みが深く、両葉が細長くなっている。雑食性でボラと食性が似ているそうでプランクトン、デトライタス、底生動植物など何でも食べる(東南アジアの水産養殖)そうです。また、藍藻、珪藻、緑藻など藻類を主なえさにしており(フリー百科事典『ウィキペディア』)とも書かれています。口が小さく歯はない。海水魚であるが、広塩性で河川のような淡水域でも生息可能である。このため、通常は沿岸部に生息しているが、河口部などの汽水域や、ときに河川などの淡水域に進入してくることもある。普段は群れを作らず深いところを泳いでおり、魚網にかかることが少ないため、天然魚を目にする機会はあまりない(市場などで売られているのはそのほとんどが養殖魚)。産卵期になると、台湾の南部海岸一帯などに稚魚の群が大挙して押し寄せてくるといった習性があることでも知られている。こうして押し寄せるほどの大群の稚魚を採集して養殖しているようです。

 名前の由来

「サバヒー」とは「虱目魚」(白話字:Sat-ba_k-h煤jを_南語読みしたものである。名前の由来について、足立倫行著『アジア海道紀行』(文春文庫)の中では、この魚の両目が脂肪性の膜で覆われているためもともとは「塞目魚(サバヒー)」と呼びならわしていたものが、後に同じ音である「虱目魚」の字が当てられるようになったという説が紹介されている。なお一般には、鄭成功がこの魚をはじめて食べたときに、あまりの美味しさに「(これは)なんという魚か(什麼魚:シェマユィ)?」と質問したのを地元の人が「サバヒー?」と聞き間違えたことが名前の由来となったといった俗説も広く流布しているようである。

 台湾では大衆魚として古くから親しまれており、「国姓魚」(「国姓爺」鄭成功にちなんで。「国聖魚」と表記することもある)、「安平魚」(台南市の安平漁港周辺が有名な産地だったため)、「麻虱目」、「海草魚」などの別名でも呼ばれている。なお、バシー海峡を挟んだ隣国のフィリピンでも、別名「National Fish(フィリピンの国魚)」と呼ばれるほど、この魚はよく食べられている(タガログ語の名称は「Bangus」である。インドネシア語及びマレーシア語の名称は「Bandeng」、ハワイ語の名称は「Awa-Awa」)。

 養殖魚としての歴史

 サバヒーは産卵期になると、台湾の南部海岸一帯などに稚魚の群が大挙して押し寄せてくるため、その稚魚を捕獲して養殖することが古くから(鄭氏台湾の時代、つまり17世紀頃から)行われてきた。日本統治時代の20世紀初頭には養殖水産物の85%、終戦時から中華民国統治時代初期にあたる1940年代後半には養殖魚の60%近くをサバヒーが占めていたという記録も残っている。現在でも、雲林県、嘉義県、台南県、高雄県など中部から南部にかけての県ではサバヒーの養殖が盛んに行われており、単一の魚種では世界一の養殖量とも言われている。なお、1979年には稚魚の人工孵化にも成功し、1984年から稚魚の量産が行われている。なお、台湾以外に、フィリピンインドネシアなどで極めて普通に見られる養殖魚だそうです。

 

〈参考文献: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』http://ja.wikipedia.org/wiki/サバヒー、恒星社厚生閣刊:日本水産学会監修:東南アジアの水産養殖〉


 08.6.2 大型アカメが釣られました

 08年5月4日の午後4時頃、昨年のアカメ釣り大会で裏方として大活躍してくださった岡田さんが115センチ、24キロのアカメを仕留めました。このアカメは桂浜水族館に寄贈されました。「豊かにする会」事務局長上杉さんからの情報では、現在アカメの状態は良く元気だそうです。

 左の画像は水族館内の予備水槽で展示を待つアカメです。他の一尾も釣り人から寄贈されたアカメだそうです。

 右側の画像は桂浜水族館の展示水槽のアカメです。現在アカメ達の状態は良いそうで、上杉さんのお話「1尾面白い個体を見つけました。落ち着きの無いアカメです。いつ餌をもらえるかと、常に興奮状態です。背鰭も立ててやる気満々です(笑) 」、だそうです。桂浜水族館でみてやって下さい。

 

(画像・情報は上杉事務局長からです)


(08.4.3)

 購入したミカン畑で馴れない剪定作業をやっていました。広い面積と不慣れなため「こりゃあいつまでかかるろう」と不安になります。 弁当を食べて作業を再開、午後2時半頃滅多に携帯しない胸のポケットに入っている携帯電話が鳴りました。

 上杉さん(アカメと自然を豊かにする会事務局長)からです。「家にいますか?」彼は休みでヒラスズキを釣りに行って、何と3尾釣ったとのこと。1匹くださるという。

 届けてくれたヒラスズキは産卵後の個体でしたが丸まると太った美しい魚体でした。三尾の中で一番小さいサイズをリクエストしていただきました。あまりでかいと食べきれません。

 午前中に磯で釣ったそうで、面白い話をしてくれました。釣った魚をタイドプールに入れて生かしておいたそうですが後で見るとそこら中にいたヤドカリが集まってきてヒラスズキの尾ヒレに乗って盛んに食事をしていたそうです。「背びれや腹ヒレ、他の部位でもえいと思うのになんで尾ヒレだっけに集まるがやろう?」と不思議がっておりました。

 さあ、何でなのでしょうか?

 頂いたヒラスズキを見た家族は「久しぶりやねえ!おいしそうやねえ!」と感嘆しきり。たまには釣りに行かんといかんと思ったことでした。

 刺身、アラの塩汁、皮の湯引き、カマの塩焼きなどでとても美味しくいただきました。

 


(05.8.22) 相互リンクしていただいている「青魚倶楽部」の茂木(もてき)薫さんが釣り人社の取材で8月20日、高知においでました。茂木さんは昨年挑戦される予定でしたが何と台風の襲来が予報され中止になっていました。今回、再挑戦で初めて土佐の地を踏まれました。

 茂木さんは日本で釣ることの出来る淡水(汽水も)の大魚に挑戦したいということで、今回はアカメに初挑戦となりました。釣り人社の記者が奈半利川の鮎の取材でおいでたときに地元の釣り人から奈半利川のアカメの話を聞いて今回の取材となったそうです。茂木さんは餌釣り師で、アオウオも餌で釣られています。江戸川区の北小岩をホームグランドに、これまで約50匹の青魚を釣り、150センチオーバーを4匹あげ、最大は163cmという記録の持ち主です。彼の目標は170センチオーバーだそうです。むむむ アカメもうなりそうな大きさですね。

 彼はこんかいのアカメ挑戦も餌でやられるそうです。お聞きすると、餌は現地調達のボラや鮎だそうです。生きエサです。

 龍馬空港から高知市の桂浜水族館まで案内して久しぶりに桂浜水族館のアカメたちに会いました。

 驚きました。30年ほど飼育されてきた大型のアカメたちがいないのです。いまはなき堀内さんが近くの湾内で釣られたものが飼育展示されてきたのですが、8月はじめごろから病気がはやって落ち始め、高齢魚から弱っていったそうです。残念でなりません。調べて頂いた水産試験場のお話では寄生虫ではないかということで、淡水浴から薬浴をさせて様子を見ているそうです。早く回復してまた沢山のアカメたちが出迎えてくれるようになってもらいたいものです。土佐を代表する大魚です。アカメあっての桂浜水族館です。アカメのことを茂木さんや記者さんとお話しして、近くの駐車場でわかれました。

 この日まで雨が降らず農民のわたしとしては困り果てていたのですが、茂木さんがこられた日からなんと、雨という予報なのです。慈雨ではありますが、茂木さんたちにとっては良い条件ではありません。降ったり止んだりの天気でしたので釣りのときは降りませんようにと祈りました。

 (写真上2枚は寂しくなったアカメ水槽と茂木さんと記者、下は桂浜をバックに左が茂木薫さん)


(2007.4.10)夜釣りのチヌ釣りで釣った10.5キロのアカメ 釣り人大坪保成さん

  夜、10時ごろコタツでくつろいでいたら電話が鳴りました。大坪さんからでした。「今、アカメを釣りました。」「ええ!」「○○でチヌを釣っていたらアカメがきました。」「ええ〜!」「オキアミに食いつきました。」「えええ!」。

 カメラを持っていなかったので、家に取りに帰ったところだと言います。「私も写真を撮りたいが待てますか?」「大きなプールに入れて釣りの仲間が見てくれているので大丈夫だと思いますが、逃げていたらごめんなさい。」

 ビッグニュースなので高知新聞安芸支局へ電話をすると、留守電になっていました。朝日新聞支局へ電話をすると「少しアルコールが入っているのでタクシーで行きます」というので支局へよって記者を乗せて駆けつけました。

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 安芸市のある岬の磯場で仲間の大坪さんが夜釣りでチヌを狙っていた。

 午後9時。

 アタリがきた。「最初はガシラ(カサゴ)かと思った。引きが強くなって今度はチヌかと・・・、いやボラかと思った。どんどん引きが強くなってフカかと思った。近くでイカを釣っていた友人がいぶかしがるので竿を持たせたりした。

 何かわからん。しばらくやり取りして寄ってきた時はヒラスズキか?と思った。ライトを照らして初めてアカメだと気づいた。アカメと判ってからは突然やり取りが慎重になった。45センチのタモ網に入れたが、身体が半分以上出ていた。」大坪さん談。

(1)大きなタイドプールで泳ぐアカメ。(2)大坪さんと愉快な仲間達。(3)リリースするぜよ。(4)リリースの瞬間。(5)磯ぎわを悠然と帰っていくアカメと撮影する朝日新聞記者。

 

  12日付けの朝日新聞に掲載される予定でしたが、記者は「東洋町の選挙の記事が入るのでひょっとすると掲載できないかもしれません」と言っていましたが、やはり選挙記事が大きくでていて、掲載は無理だったようです。

〔4.14記)12日には掲載されませんでしたが、翌13日に掲載されました。しかし、その記事をみてビックリ、大坪さんはアカメには素人で私が確認に行ったようにとられる記述でした。道中、記者へ『磯で、チヌ釣り仕掛けでアカメを釣る』ということが、たいへんな出来事であることを話したのですが、大坪さんのことはうっかり話さなかったようです。

 大坪保成さんは「土佐レッドアイ」所属で、ルアーでのアカメ釣りを世に知らしめた先人で、アカメ釣りの世界では矢口高雄さんと同じような役割を果たした方なのです。

しかし、さすが大坪さん。おそれいりました。

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  つづく