タックルの殿堂

 長く釣りをやっていると、とてもよく働いてくれる道具たちに巡り会います。ロッドは自分の腕の延長のように馴染みます。コルクのグリップは自分の手のひらの形にすり減って型がつきます。リールはやがて動きがぎこちなくなり同じ型番をさがしても絶版になっていたりすると途方にくれます。こうして、つとめを果たした道具はいまは倉庫の片隅にひっそりと眠っています。しかし、何かを探していてふっとその年老いた道具を手にすると、思い出が鮮やかによみがえることがあります。いまは借家暮らしなのでままならないのですが、もう少し広い余裕がもてればこうした思い出のつまった道具達の殿堂をつくりたいと思います。

 なかでもルアーはいろんな状況下でそれぞれ特徴のある働きをするルアーが現れます。そのお気に入りのルアーはいつもベストのポケットの中、ウエストバックの中に入っていないと心が落ちつきません。馬に喰わせる?ほどあるルアーを取っ替え引っ替え使ってみても、最後にはその頼みの綱のルアーがよく活躍するのです。いくつもの場面で大活躍し傷だらけになったルアーは宝物です。思い出がぎっしりつまったそれは、段々使うのがためらわれてきます。これは絶対なくすことはできない、これ以上使っていたら必ず魚に持って行かれたり、根がかりさせたりして失ってしまうと恐れはじめるのです。しかし、お守りのようにもっていると、条件がよいのにヒットしないときなどためらいながらついそのルアーを掴んでしまうのです。失うのは不思議とこんなときです。

 こうしたわたしの宝物たちをここで紹介してみます。ただし、現在もショップで入手できる爆釣ルアーなどは現役なので殿堂入りはまだです。それらは、それとなく普通に紹介していきます。


           殿堂入りした道具たち

[ロッド] <エビスフィッシングのMR.DON SW 1002>

 アカメを追い続けているなかで、巡り合ってもっとも相性がよく信頼をして頼りにした銘竿でした。数年前、廃番になるというウワサを聞いていそいでもう一本同じロッドを手に入れて今年まで使ってきました。大物たちと渡り合う中でガイドの糸巻きが緩んだり、ガイドのリングがとんだりしましたが手荒く扱っても致命的な故障はありませんでした。先日、目利きの方に見て貰いましたが「えらい使い込んでますね」といわれました。もう、ここらで殿堂入りをしてもらいます。ご苦労様でした。

 (MR.DON1002とアンバサダー マグスリースーパー ラインはエムズクエスト30lb)


 

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