「アカメの国」の山の話し

 「アカメの国」土佐は「山の国」でもあります。高知県の総面積は約7,100km2ですが、林野はその約84%を占めています。山ばっかりという感じですね。山林のしめる比率は全国一です。耕地はわずか約4.6%にしか過ぎません。現在ではもっともっと耕地面積は減っていると思われます。減り続けています。平地は、県中央部の高知市付近の高知平野が最も広く、ほかは海岸地帯、河川流域にわずかにみられ るだけです。河川のほとんどは北部山系に源を発し、山を削りながら深い谷を作りその多くは急流となって太平洋 に注ぎます。

 耕作地が減り続ける原因は日本国の亡国的農政に最大のものがあります。なにしろ余ってきた米を国内の農民には作るなといいながら外国から輸入しているのですから。国内でできる重要な穀物(麦・大豆など)を外国に依存し国民の胃袋をまかなう自給率が減り続けているのですから。先進国?ではわが日本国だっけです。『アメリカがくしゃみをすれば日本は肺炎をおこす』といわれて久しくなりますね。お金さえ出せばいつでも食料は手に入ると思っている脳天気な自民党政治はもう止めさせたいものです。

 山村の疲弊、集落の崩壊、離農、過疎、集落の集団移転、わたしの住む地域でもたくさんの人里が消えていきました。

 増えているものがあります。イノシシ・シカ・カモシカ・ハクビシン・タヌキ・アナグマ等々。 ここ十数年、当地ではイノシシの被害が最も大きく山の田圃での米作減少に拍車をかけています。

「アカメの国」の番外編として イノシシを中心にしながら周りの生き物たちとのつき合いをご紹介します。 (写真はうり坊の時に捕まえてミルクを与えて育てたハナ子、にっくきイノシシもここまでなつかれると可愛くて)ハナ子のページ

 このホームページには、見方によっては残酷(残虐)?と思われるかもしれないような表現(写真)も出てきますので、最初にお断りしておきます。私たち人間は生きるために食事をしますが、それはほとんどが植物・動物であり、それらの命を奪って食べております。普段、魚や動物の肉などは死んだもの、また処理されたものしか眼にしておりません。わたしはイノシシやシカなど命を奪う最初から最後まで、隠すつもりはありません。みなさんがよく食べる魚、鳥、ブタ、牛も同じような過程を経て私たちの食卓にのっているのです。

 2005年の現在、世界では飢えで毎日24.000人もの人々が死んでいるといわれます。その一方、わが日本国では『国民1人当たりの1日の供給食糧と摂取食料のカロリー差は02年度で725Kcal。カロリーベースでは食料の4分の1が残飯となった計算(朝日新聞05.3.6)』で、どんどん食料を輸入しながら、4分の1を捨ててしまっているのです。これほど残酷なことはないでしょう。

 わたしはもったいないという言葉をよく使います。今や死語のようになりました。大きなイノシシに止めを刺す時、命を奪うおそろしさを心の底から思います。こうして殺した動物や一所懸命育てた穀物・野菜などできるだけ大切に利用して捨てる量を減らしたいと思っています。

 命を奪って頂く食物に「いただきます」「ごちそうさま」ぐらいは言いたいものですね。

ワナにかかった動物たち

      

 

(写真左上より)

●03.10.3 約60キロのメスイノシシ

●03.12.9、約40キロの大穴を掘ったメスイノシシ

●ニホンシカ

●大穴をほった小型のアナグマ

●タヌキ

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